ファームステイ体験記 ケニア西部ビヒガカウンティ

こんにちは。
ファームステイ終了から2日が経過。

電気がある、プライベート空間がある、食事に多様性がある。ああ、ほんとに幸せだなあとしみじみ。

さて今週はレポート祭り。これを書き終えたらぼちぼち作業に入ろうかなと思います。

 

ファームステイ体験記 ビヒガ編

今回は第2弾のビヒガカウンティ。
ここは僕の任地であり活動地域なのです。

つまりここで学ぶ情報は今後の活動により直接影響するものばかり。普段の活動では踏み込めない,気付かない点が多々ありました。

今回はそんな西部ビヒガカウンティ(Vihiga-county)でのファームステイの様子をご紹介します。

※7日間という期間に限った情報であることを予めご了承ください
※ゲストではなく子どものように扱ってくれという前提をホストファミリーには伝えてあります

気候,自然環境

ケニア西部に位置するビヒガカウンティ。

ここは日中暑く朝晩が冷える地域です。
日中30℃弱、朝晩は18℃前後。

1月,2月,8月,9月が乾季、残りが雨季とされています。農家さん数人に聞いてみましたが人によって感覚は異なるようです。

降雨量は年間通して安定しています。そのため野菜栽培に必要な水量も確保できているといえます。

こちらは村における水源です。

ステイ先から物品を購入できるお店まで約5キロ。金銭的な問題もありますが距離的な問題もあります。

そのため調達する物資はほぼ自給自足です。

この水源はステイ先から1キロ弱ほど。
子どもたちはこうしてタンクに水を入れ運びます。今回は夏休み期間中ということもあり大勢の子どもたちの姿が。

ちなみにこの水源ができたのは2017年。
それまでは3キロ離れた水源まで通っていたようです。

 

栽培作物について

残念ながら8月は収穫後の畑ばかりのため写真はありません。
代わりに栽培作物の写真や畑の様子をご紹介します。

maize/メイズ,とうもろこし

ケニアならどこでも作っているでしょうね。

メイズの多くは主食であるウガリの原料として使われます。そのまま火であぶって焼きとうもろこし,豆と煮詰めてギゼリとしても食されます。毎日ウガリと焼きとうもろこし食べてました。

soybeans/大豆

大豆栽培もこの村では行われているようです。

少ない水分量でも育つこと、大豆が持つ窒素成分が土壌改善に繋がることが選定要因です。優良なたんぱく源としても有名ですね。

豆類は前回の東部キツイ同様、重宝している植物である印象を受けます。

sukuma/スクマ,ケール

ケニアには伝統野菜と呼ばれる葉物野菜が数多く存在します。
スクマ(ケール)もその種類のひとつです。

栄養素では鉄分やカルシウムを多く含む食材として有名ですね。
抗酸化作用をもち青汁の原料としてもよく使われています。

またスクマは土壌が整っていなくても育ちやすい野菜です。害虫や寒暖差の影響を受けにくいことから栽培されています。

葉物野菜を定期的に接種している点はとても良いですね。

sweetpotato/さつまいも

皆さんも馴染みのある野菜ですね。

ステイ中に食べましたが小ぶりのものが多いようです。断面はくすんだ白色っぽい感じでした。

味は日本で普段食べるものよりも甘さは感じられません。
調理法にも寄りますが食感はモソモソとした感じでした。

matoke/マトケ,調理用バナナ(緑バナナ)

調理用バナナ、緑バナナ、呼名はいろいろです。
生食用のバナナも流通していますが緑の方がよく食されています。

食感はバナナとじゃがいもの中間くらいかなと。味はほぼじゃがいも。調理方法は茹でる煮るが主流。

こちらも環境に適した食材であることから栽培されているようです。

 

食生活について

ここから食べたものをいくつかご紹介します。

Maize(メイズ,とうもろこし)

ウガリ、焼きとうもろこし、毎日食べました。

焼きとうもろこしは朝食や昼食として、ウガリは夕飯としてサーブされます。

ちなみにこの家庭は大人2人,子ども3人(17歳,12歳,4歳)。5人で毎晩2キロ近くのウガリを食べています。

無味でクセがないとはいえ。。。
なかなか凄まじい総量でした。

ちなみに付け合わせの多くはスクマ,オメナ(小魚)。

金曜日の市場の日だけ魚を購入するそうです。その日以外は野菜+ウガリの組み合わせのようでした。

Matoke(マトケ,緑バナナ)

先ほどのお話しした調理バナナです。

味付けはシンプルに塩のみ。
食感はバナナとじゃがいもを足して割った感じ。

 

このステイ先のママも一食当たり500グラム前後サーブしてくれます。
クセは無いので食べやすいのですがすぐ飽きる味でもありまして。

醤油とバターで味付ければじゃがバタっぽくなって美味しそう。

Gizeri(とうもろこし+ピント豆)

とうもろこしとピント豆を大鍋で茹でたもの。味付けはこれまたシンプルに塩のみ。

この地域でもやはり豆類は主食として重宝されている印象を受けました。
特にメイズ(とうもろこし)は朝昼晩いつでも登場するほどに。

ちなみに飲み合わせのミルクティー、なかなか合いません。

Avocado(アボカド)

2,3回でてきました。
味付けは無くそのままかぶりつきます。

実はアボカド生産量世界トップクラスのケニア。主な輸出先はヨーロッパなので日本では見かけませんね。

ほとんどが油分で構成されているアボカド。こちらでは優良な脂質源として食されているようです。

圧倒的に栄養素足りない

今回食べたご飯、実は紹介したものがほぼ全てです。
他には揚げパン、オレンジくらい。

摂取している食物の量,種類が圧倒的に足りないと感じました。

1日に葉物野菜は50-60グラム程度ほどしか摂取していないこと。
油や塩分を多く使ったバナナや揚げパン。砂糖の多いミルクティーは5,6杯。

ミネラルやタンパク質が不足しすぎているなという印象を受けました。

 

ファームステイでの体験あれこれ

前回に引き続き雑記コーナーです。

虫….就寝ままならない居住空間

特筆すべきはまずこれかなと。

ご覧いただけるだろうか。
今回のステイ先、寝床がソファなのです。

これはなかなかタフ。

なにがタフかと言いますとただひとつ。

虫。虫です。

基本的に苦手意識は全然ありません。
ただ今回は足元やシーツに落ちてきたのでヘコみました。
ゲジゲジ,蜘蛛,蚊,ハエ….。

蚊帳も無いので已む無く最終手段。
化学の力を全力で使いました。

なんとか睡眠できるくらいの居住空間を確保できたのでした。

家をつくろう 赤土セメント

この日は朝から子どもたちが騒がしい。

赤土に水を混ぜつくってなにかを作っている。この正体は赤土セメントです。

こうした農村地域では家は自分たちでつくります。
木材で骨組みを形成しその周りに赤土セメントを塗りこむ。

乾いたらまたその上に土を塗り込み。
これを何度か繰り返し乾けば完成です。

余談ですが赤土の中にはスナノミと呼ばれる虫が生息していることがあります。
これは皮膚内に侵入し細胞を破壊するノミです。

これを防ぐべくセメントに牛糞を混ぜて塗りこむ場合もあります。
そうすることでノミなどの害虫防止効果も期待できるのです。

生きる知恵だなあとしみじみ。

羽アリ大量発生 優良なタンパク質クンビクンビ

タンパク質があまり摂れていないと紹介しました。実際そうなのですがあるタイミングになると一気に補給できます。

それがこちら。羽アリ,こちらではクンビクンビと呼ばれています。

最近日本でも話題になっている食用昆虫としても知られていますね。

夕暮れ時になると巣から夜空へ羽ばたきます。それらを子どもたちは素手で掴み食べるのです。

ぼくも初めて生で食べてみましたがクセは全く無く。味も無いのですが咬み続けると甘みを感じます。

これをマーケットでは油で揚げて販売していますね。
なかなか撮影できない貴重なシーンでした。

雨季を前に種まき メイズ&ビーンズ

村をふらふら歩いていると農作業をしている人々を発見。

歩み寄ってみると種まき作業をしていました。

ケニアでは8月は乾季であり収穫シーズンです。

ちょうど収穫を終え再び種を蒔いているところでした。

こちらの畑ではメイズの種と肥料ですね。
それぞれの間隔は約15センチくらい。

今月中に全ての畑の種まきを終わらせ9月の雨季を待つわけです。

実際に作業現場をみたのはこちらに来て初めてだったので印象深かった。

 

これは農業ではなく農耕

今回のビヒガでのファームステイでどうしても聞きたいことがありまして。

①換金作物の栽培をしているのか
②利益管理はしているのか

この回答を3,4世帯ほどからお話しを聞くことができました。
次のような結果です。

①換金栽培していない。すべて基本的に自分たちで食べるため。
②していない。それほどお金がある訳では無い。その必要が無い。

現在ビヒガカウンティでは小規模農家を対象とした所得向上プロジェクトを進めています。

僕の配属先であるエムハヤ農業事務所も連動した動きを見せているのですが、前々から違和感を覚えていまして。

任地で出会う商人や農家の話を聞いていると、そうした雰囲気を感じないからです。
つまりそのプロジェクトに必然性はあるのか疑いたくなったのです。

それを少しでも検証すべく質問したわけでした。個人的な感覚としては予見通りかなと。

効率よく生産性の高い農業を進めることは必要だと思います。
彼らの食生活改善にも繋がりうるでしょう。

ですからそこに特化してアプローチするべきだなと。所得の向上,利益管理,この辺は10年,20年先の話だと思います。

農業を始める前にいまの農耕の質を高めること。それがこの先々で農業に移行するんじゃないかなと考えました。

今回のキツイ,ビヒガファームステイ。
少しタフな時間もありましたが代えの利かない貴重な経験となりました。

もし興味のある方はぜひ連絡ください。
せっかくのご縁なのでご紹介させて頂きます。

ABOUTこの記事をかいた人

▷山形県天童市出身▶︎青年海外協力隊員 ▷jocv 2018-2 コミュニティ開発(農作物栽培×地域活性化) ▶︎大学卒業後→経理財務→焼肉屋→現在▷心地よい生活を求めライフスタイル探求中▶︎料理とお菓子作り好き▷色んなものを疑いながら日々生活中