時間を守ることは大切。
幼稚園に入る3,4歳の頃には母親から何となくそんな教えを受けながら、毎日通っていたような気がする。
もちろん時間にルーズな人が居てもいい。時間を忘れてゆっくりしたり、夢中になるくらい楽しむことも大切だから。
ただし人に迷惑はかけていけない。
何故ならその人の時間と労力を無下にしているから。
『親しき仲にも礼儀あり』という慣用句が日常会話で使われるほど浸透しているのは、少なくとも日本文化ではそれが美徳とされているからだと思う。
僕は今ここケニアでそれと対極的な生活を送っている。
今日は朝からキニョレ村でワークショップの予定だった。金曜日から同僚総出でシートを作成し、ビラまで配る気合いの入れよう。
いつも通り9時に出勤。まあ誰もいない。
9時半を過ぎた頃ボスがやってきた。
ボス『鈴木、大変なことになった。県庁からお偉いさん数名が午前中にやって来る。だからワークショップはその後だ。』
どうやら日曜に役所から連絡があり、ナイロビからビヒガカウンティを視察に急遽来たい方がいらっしゃるんだとか。
なぜこんなに急なのか聞くと『上が言う以上、僕らに選択肢はない』と呆れた様子で答えるボス。
トップダウンと言うか横暴というか。
仕方なく待つことにしたのはいいのだけれど、気になったのはボスの次の一言。
『多分15時は過ぎるな』
すぐに聞き返した。
『ああ、たぶん過ぎると思うな。状況が状況だから。』
その状況が理解できないから質問したんだが。どういう感覚で6時間も待つんだろう。
よくわかんなかったけど、ひとまず待つ。
<12:00>
あっという間に2時間経過。
その間に同僚も全員出勤。
みんなオフィスワークを進める。
僕は現代社会の座学を進める。
想定内の時間。
<13:00>
敏腕商人グラディスのデリバリーサービスの時間。
みんなチャパティやウジを注文しランチタイム。
そろそろ来ないかな。
<14:00>
いよいよボスが提示した時刻まで1時間。
もはやここまで来ると来るのかさえ怪しい。
<15:00>
予告時刻になった。
僕はこの辺で諦めた。
<16:00>
やっぱり来なかった。
結果待ちぼうけ。
1日丸々使ってしまった。
でも想定の範囲内だった。
そんな結果でも感じたのは、問題意識はとりあえずあること。考え方として時間を守ることが重要だということは分かっている。
そして何より待っている農家たちがどんな気持ちなのか。明日行ってその様子を踏まえて落とし込む。
明日の②に続く。
コメントを残す